南郷アートプロジェクト

島守ダンス映画製作プロジェクト「しまもりさいじき」

会 期
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美しく不思議、八戸市南郷島守地域の1年

南郷島守地域を舞台に、ダンスをモチーフとした映像作品「ダンス映画」を地域の方とアーティストでつくり、地域の「記録」と「記憶」を残すプロジェクト。民俗芸能、地域行事、季節の風景、かつて行われていた風習に着目し、生と死が共鳴し、循環するこの地域のあり方を、春夏秋冬の4章からなる幻想的な映像で綴る。

フライヤーDL

 

見えなくなったものの目になって、ものを見なさい


南郷島守地域は、「平家の落人の里」であったと言われており、歴史と風土が息づく土地である。島守を歩くと長い時の流れを感じ、姿かたちのない何者かがこちらを見守っているようで、優しいような、厳しいような不思議な感覚を覚える。


この映画では、島守の民俗芸能、地域行事、季節の風景、かつて行われていた風習を「見えないものの目」で捉えようとしている。「目に見えないもの」は、時には、目に見えるところに現れて、島守の人々とともに催事・祭事を行っていく。過去・現在・未来、生と死が共鳴し、循環するこの地域のあり方を、春夏秋冬の4章からなる幻想的な映像で綴る。


完成した作品は展示形式で、映画で使用した小道具や撮影風景の写真と共に3面スクリーンで上映される。入退場は自由となっており、来場者は全編はもちろん、季節ごと、自分の観たいシーンだけというように、思い思いの時間でこの映画を鑑賞し、四季折々の島守の行事や風習を綴った「さいじき(歳時記)」を体感する。

概要

名 称
島守ダンス映画製作プロジェクト「しまもりさいじき」
日 程
【映画制作】2019年6月 〜 2020年1月 【上映展示】2020年3月7日(土)〜15(日)
場 所
【ロケ地】八戸市南郷島守地域 【上映展示】南郷文化ホール
入場料
無料
脚本・監督・撮影・ 編集・展示構成
飯名尚人(映像作家・演出家)
振付・演出
田村一行(舞踏家)[大駱駝艦]
出演
田村一行、高桑晶子、塩谷智司、鉾久奈緒美、小田直哉、坂詰健太、阿蘇尊(大駱駝艦)
八戸市南郷島守地域の皆さま(荒谷えんぶり組、荒谷地区、沢代キュートン、島守神楽保存会、島守虎舞、八戸市立島守小学校児童、八戸市立島守中学校生徒、日ノ戸瀬地区、ほか)、石橋雄磨、杉本杏、長谷川華、エキストラの皆さま
音楽
立花聡、西塚篤史
展示構成
皆川俊平
写真・写真展示
蜂屋雄士
撮影アシスタント
黒川莉代
協力
荒谷えんぶり組、(株)アート&コミュニティ、高松寺、島守神楽保存会、島守地区自治会連合会、島守第7区自治会、島守田園空間博物館運営協議会、島守虎舞、市民の森不習岳、第6区虫追いまつり保存会、八戸市南郷島守地域の皆さま、八戸市立島守小学校、八戸市立島守中学校、八戸酒造株式会社、八田グループ、南郷観光協会、山の楽校運営協議会(五十音順・敬称略)
助成
平成31年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業

プロフィール

映像作家・演出家

飯名 尚人

川崎生まれ。東京造形大学映画・映像専攻准教授。明治学院大学文学部芸術学科映像専攻(映像記号学、映画史)卒業後、映像プロダクションを経て、舞台とメディアのための組織Dance and Media Japanを設立。メディアテクノロジーとダンスを中心に、海外からメディアアーティストの招聘プロジェクトを多数行う。2009年より作家活動を本格化し、映像作家、演出家ほか、多ジャンルで活動。南郷アートプロジェクトでは、鳩田小学校、中野小学校、市野沢小学校の映画プロジェクトで監督をつとめる。

舞踏家[大駱駝艦]

田村 一行

1998年大駱駝艦入艦、麿赤兒に師事。以降、大駱駝艦全作品に出演。02年、『雑踏のリベルタン』を発表。同作品により第34回舞踊批評家協会新人賞受賞。08年、文化庁新進芸術家海外留学制度によりフランスへ留学。地域の文化や風土を題材とした作品の創作にも意欲的に挑み、独自の作品を発表し続けている。小野寺修二、宮本亜門、白井晃、渡辺えり、笠井叡、ジョセフ・ナジ、小松原庸子の舞台など客演も多数。また、子供から高齢者まで幅広い対象者への舞踏ワークショップ・アウトリーチを各地で展開し、好評を得ている。11年より(一財)地域創造「公共ホール現代ダンス活性化事業」登録アーティスト。

舞踏カンパニー

大駱駝艦

麿赤兒主宰。1972年創設。その様式を天賦典式(てんぷてんしき:この世に生まれ入ったことこそ大いなる才能とす)と名付け、忘れ去られた「身振り・手振り」を採集・構築し、数多くの作品を生み出している。1982年、舞踏カンパニーとしては初のフランス・アメリカ公演を行い、鮮烈なインパクトを与えて広く「Butoh」を浸透させた。現在、東京・吉祥寺にあるスタジオ「壺中天」(こちゅうてん)を拠点とし、様々なユニットを内蔵、大駱駝艦・天賦典式公演並びに壺中天での公演を精力的に行っている。舞踏ワークショップも随時実施、毎夏恒例となった長野県白馬村での舞踏体験合宿には、国内外から多数の参加者が集まる。1974年、87年、96年、99年、07年、12年舞踊批評家協会賞受賞。
http://www.dairakudakan.com

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